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男子『わた…べって二股して……
あいつ最………可哀想～』







所々は聞き取れなかったが
渡辺って二股してるよね
って言うのはわかる。



それで私は気付いた。


あー、騙されてたのか。
私じゃなくてその二股相手が好きだったのか。と






よくよく聞くとそれは事実だったらしい。ショックだった。



ただ、ショックなのはそれだけではない。

















『渡辺って何か罰ゲームとか何とかでより戻したんだろ？』



香菜『え？』



『んで、そろそろ別れようって話になって電話するときあいつ泣いてたんだって。手が震えてさー。』



香菜『……』



『それなら初めからするなって感じだよなーー。あ、お前彼女だっけ。お疲れ様だな。あいつは最低だよ』



香菜『ははは…だね』












背一杯笑ったつもりだった。






もう、会いたくない
見たくない
話したくない
あいつの話も聞きたくない




自分が惨めに感じた。
騙された。恥ずかしい。
あのメールもだまし仲間に見られていたのかも…
電話も聞かれていたのかも…
不安ばかりだ。