秘書のお仕事
第6章 仕返し
『…秘書』
「へえ、誰の?」
『社長…』
「え!!??」
涼の目が大きく開かれる
急いで口の中の物を喉に通し、涼はそのまま言った
「社長の…秘書!!?」
『まぁ一応…』
困ったのはあたしだ
一体どう反応したらいいんだろう…
あたしは全然秘書なんて出来てないし
第一、秘書なんてしたいとも思わなかったのに…
「すげーよ、重要なポストじゃん!!
俺なんて掃除しかしてないから、天と地の差だな」
『そんなことないって』
「あるから。
じゃーあれ?
菊地社長といつも一緒なわけか!!」
『…』
その名前
聞きたくない…
『とんでもない奴だよ、あいつは』
「へ?」
あたしは涼を、涼に対してとは思えないような目つきで睨んだ
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