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さくらさく

第6章  5


そのあとも涙は止まらなかった。

いつのまにか朝だったから、泣き疲れたんだろうな…

だせぇな俺。

目腫れてるよな…

鏡を見ても、俺の顔はいつもと変わらなかった。

「目、普通じゃん。俺泣いたよな?」

自分で確かめるほどいつも通り。

「…もう朝か。」

俺は朝が好きだ。

朝になったらさくらに会える。

でも今は違う。

朝が来たらさくらの残り時間が少なくなる。

「……っ」

結局俺は泣くのか。

泣くことしか出来ないのか?

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