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恋ばか

第3章 ~悪夢~

~境SIDE~
「留架…好きだっ…」

好きだ…

いつからだろう。
留架にこんな感情をいだき始めたのは。

小さい頃からずっと一緒だった。
幼稚園も小学校も…
何かあったら、泣きながら俺にすがってきて…

そんな可愛くて、愛おしくてしかたがない留架が今、俺の腕の中にいる。

こんなに好きなのに…留架が想ってるのは…

「っあ…俺が…好き…な…のは…んっ…!!」

嫌だ…それ以上聞きたくない…

留架の言葉を遮るように、唇を塞いだ。
唇を離すと、留架に優しくキスしながら、下降していく。

鎖骨にきた時、嫌なものが視界に入った。

…そう、キスマークだ。
おそらく、小原が自分のモノとして、しるしを付けたのだろう。

(…留架は俺の腕の中にいるのに、俺のモノじゃない?)

気がつけば、留架の首に吸い付いていた。

「ちょっ、境!? 何やって…!!」

口を離すと、小原が付けたモノと同じように首にもキスマークがくっきりとついている。

(こんだけ目立つ所に付けておけば、小原も気づくだろう…)

宣戦布告だな…

俺は留架にバレないように、小さく笑った。

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