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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~

第3章 ♠RoundⅡ(哀しみという名の現実)♠

「それにしても、愕いた。直輝さんに腕時計を集める趣味があっただなんて。私の知る限り、いつもホームセンターで買った千円の時計を填めてるだけだけど」
 それでも首をひねりながら呟くのを、有喜菜は聞き逃さなかったらしい。
「そんなに疑うのなら、帰って直輝に訊いてみると良いわ」
 どこか投げやりにも聞こえる有喜菜の声が響いてきた。
 

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