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放課後は図書室で

第3章 日常

「どちらにせよ、先輩みたいな人が私達みたいなタイプと何か…、って、なんかちょっと無理矢理設定かな?
…それより、この前書いてたのの続きがいいな」


私達の会話を聞いていた遥香が最後に言うと、みんな納得したように話題が紗耶香が作成中の創作小説に移った。

私は『無理矢理』って言葉が少し心に引っ掛かったけど、これ以上追及されずに済んだので安心した。


確かに、みんなも言う通り、先輩の声は素敵だった。甘くて、心を掴まれるような、ずっと聞いていたいような…。


それが先輩にとってなんの意味もなくても、私に向けられていたという事実が少し嬉しくて、また少しだけ心が高鳴った。

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