
月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】
第17章 夢の終わり
自分はこのまま、どうなるのだろう? まさかすぐに殺されるということはないだろうが、何しろ相手は心を病んでいる。いつまでも養女にならないと言い張れば、何をしでかすか知れたものではない。光王の身にまで危険が及ぶかもしれない。
よほど疲れたのだろう、香花はそのまま眠りに落ち、次に目ざめたのは既に辺りが闇に沈んだ頃だった。
高い場所にある明かり取りの窓から、小さく切り取られた夜空が見える。まだ宵の口らしく、菫色の空には切り絵のような半分の月が貼り付けられたみたいに浮かんでいた。
確かソンジュが昼飯を運んできて、その後、理蓮がやって来たはずだ。二人が小屋からいなくなってすぐに眠ってしまったのだから、時間にすれば数時間はたっぷり眠っていた勘定になる。
こんなときなのに、身体は正直なものだと、香花は我ながら苦笑する。それとも、単に神経が図太いだけなのだろうか。
よほど疲れたのだろう、香花はそのまま眠りに落ち、次に目ざめたのは既に辺りが闇に沈んだ頃だった。
高い場所にある明かり取りの窓から、小さく切り取られた夜空が見える。まだ宵の口らしく、菫色の空には切り絵のような半分の月が貼り付けられたみたいに浮かんでいた。
確かソンジュが昼飯を運んできて、その後、理蓮がやって来たはずだ。二人が小屋からいなくなってすぐに眠ってしまったのだから、時間にすれば数時間はたっぷり眠っていた勘定になる。
こんなときなのに、身体は正直なものだと、香花は我ながら苦笑する。それとも、単に神経が図太いだけなのだろうか。
