
ひと夏のアバンチュール
第6章 空の彼方のママ
サラがいなくなって
もう5年が過ぎた
息を引き取る時言った言葉
「この子にママを・・・」
僕にはサラを失うことのほうが
耐えられずに
君の本心に
触れたくなかった
僕は生涯君を妻とし
他の誰も君に代わることは
出来ない
だから
ママも僕が演じてきた
これからも
ずっと変わらない
彩華にあった日から
ケンの表情が明るくなった
「彩華はママ?」
そう何度も聞くケンに
「ケンのママはこれじゃないか」
いつものように
写真を見せた
「違うよ 新しいママだよ」
「・・・・・・・・・・・」
「パパと彩華は愛してるでしょ」
何も言えなかった
ただケンの頭を抱きしめるしか
出来ななかった
愛してる?
この気持ちをそういうんだろうか
もうずいぶん前に
忘れてしまったよ
もう十分じゃないか
また苦しみたくないんだ
失いたくないんだ
愛さないよ
僕は
愛さないよ
もう5年が過ぎた
息を引き取る時言った言葉
「この子にママを・・・」
僕にはサラを失うことのほうが
耐えられずに
君の本心に
触れたくなかった
僕は生涯君を妻とし
他の誰も君に代わることは
出来ない
だから
ママも僕が演じてきた
これからも
ずっと変わらない
彩華にあった日から
ケンの表情が明るくなった
「彩華はママ?」
そう何度も聞くケンに
「ケンのママはこれじゃないか」
いつものように
写真を見せた
「違うよ 新しいママだよ」
「・・・・・・・・・・・」
「パパと彩華は愛してるでしょ」
何も言えなかった
ただケンの頭を抱きしめるしか
出来ななかった
愛してる?
この気持ちをそういうんだろうか
もうずいぶん前に
忘れてしまったよ
もう十分じゃないか
また苦しみたくないんだ
失いたくないんだ
愛さないよ
僕は
愛さないよ
