ガーディスト~続編~
第8章 視えない男(中編)
いつからだろう…
こんなに臆病になってしまったのは…
祐司はつばきの温もりにホッとする。
守るべき者がいれば強くなれる、
だけど逆に、失うかもしれないという恐怖心も大きくなる。
(さっきは本当に、生きた心地がしなかった…)
俺の愛しい人…
俺に愛することを教えてくれた、つばき。
お前を守るためなら俺は何だってする。
その笑顔を守るためなら…
「…つばき…」
二人はお互いの体温を確かめ合うように、更に抱きしめ合った。
「…もう、絶対離さないから…」
「…うん…」
祐司は切ない瞳を、つばきに向ける。
「…ゆーじ…」
ほんのり赤く染まったつばきの頬を、祐司は両手で包み込む。
お互いの心臓がドキドキ鳴り響く。
「…つばき…」
瞳を閉じるつばきの唇に、そっと祐司の唇が重なった。
ずっと触れたかったその唇に、お互い何度も触れ合う。
初めてのキス。
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