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18.切り替える

この実習
厳しくなるというオレの直感は
間違ったものにはならなさそうだ


　今日は午前中から企業説明会、午後は通信系の会社の採用試験を受けに行く。もし時間に余裕ができたら就職セミナ-に顔を出したい。それにしても面接が怖い。企業研究もいっぱいして、説明会とか人事の人の話とかでも情報を集めて、エントリ-シ-トに書いた内容の整理だってできているのに。これで面接受けるの5社目だけど、全然慣れない。大学の就職課の人が言っていた、前に悪かったところを次は直すようにしていくっていうことを繰り返しやることが大切だよって言葉が信じられなくなってきたかも。でも、就職したい。フリ-タ-は嫌。
　「只今から開場致します。事前に入場整理券をお持ちの方はご提示願います」
　パンフレットを見る。え？　珍しい。今まで倉庫系ってなかった気がするけど。ちょっと見に行ってみよう。

　ブ-ス発見。すごいおっきい。どこから入れたんだろうとちょっと思った。高床式倉庫で有名な会社みたいだ。モダンだけど弥生時代の感じが出てる倉庫。融合技って感じ？　中に入ってみると、より一層そう思った。株式会社タカユカシキという文字が刻まれている。へぇ。片仮名表記なんだ。何か斬新。
　「10時から説明会を開きます。ぜひご参加下さい」
　時計を見ると、あと30分を切っていた。そうだ。書く書類があったの忘れてた。急いで書かないと。でも、間違えないように。
　机のあるところに移って、ペンケ-スを取り出す。荷物がいっぱいだと邪魔だよ。
　「うぅん…」
　時間内に書ききれるか不安になってきたけど、やるしかない。もう締め切りに間に合わないでリタイアするっていうのだけはしたくない。