
俺はもう、
第5章 *卒業...
「麗華、あのね・・・・」
「なに?そんな険しい顔して。」
「・・・・っごめん!!!」
「え?」
「ほんとごめん・・・
優のことずっと嘘ついてた。」
「優・・・?
あー!桐谷くんのこと?」
お昼休みに天気がいいからお洒落なテラスで食事する。
麗華の頭にインプットされた“桐谷“と、わたしが話す“優“が結びつくまでに時間がかかった。
「玲奈と桐谷くんが幼馴染みってことでしょ?」
「麗華、知ってたの・・・?」
「うん!夢ちゃんから聞いた!」
怒るどころか、サンドイッチを頬張りながら目を見開き頷いた麗華。
「まぁ言い出せないよね。
夢ちゃんがあれだけがっついてるんだもん。玲奈の気持ちよくわかる!」
麗華は笑いながら口に入ったサンドイッチを飲み込んだ。
「私は別に隠してたなんて言って怒ったりしないよ。
言いづらい玲奈の気持ちもわかってたし。
で、実際桐谷くんとはどうなのよ?」
ニヤニヤしてる麗華に苦笑いを返す。
