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ブルースカイ

第10章 恵(中)

「そうなん?やろうなと思ったわ。」



「決してなりたいとも思わんけどな。めんどくさいし、体が持たんし。相手がかわいそうや。」



「いつもエッチから入るソウも、大して変わらんで。」



「色んな意味で相性あるからな。てか、俺が惚れると、舞い上がってまうから、そんな余裕ないわ。」



「確かにな。サイン読めてない時あるやんな。変に気遣うし。」



「兄貴はええ人過ぎるんですわ、好きな子限定で。」



「他の奴みたいに扱えれば、俺は俺やなくなるわ。ある意味、今でちょうどええねん、多分。」



「あと、ソウは近寄りがたい雰囲気あるんや。」



「ええやん、それで。こっちにその気がなくても、罠や裏切りは、油断や、隙を見せると、初夏の蝿のように湧くもんや。」



「それとどう関係あるんすか?」



「予想できる危険は注意深くおるべきや。自分らがたった3回の喧嘩と、1回の暴力で『鬼聡』言う不名誉なあだ名を広めた以上、特にな。」

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