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ブルースカイ

第10章 恵(中)

「深いな。」



「興味のない話を長々とごめんな。そういう雰囲気やないし、寝ようか。」



恵がうなずいたので、俺は恵に腕枕をした。



恵は今日の出来事を楽しそうに話していた。俺は恵の頬を撫でながら、相づちを打ちながら聞いていた。



なんでもない時間。俺はこれに癒されていた。



幸せって、血眼になって探す時には見付からないけど、人間って何気無い日常に幸せを感じたり、幸せを見い出したりできるんやな。そういう意味では、心って偉大やわ。



美香との悲しい過去。この時の俺には、本当に起こった事かもあやふやな気持ちだった。




最近気付いたが、美香の事を思い起こさせるきっかけがない時は、フラッシュバックは起こらない。ただ1つの例外を除いては。例外はストレス等で、心がかき乱されている時だ。こういう時に起こりやすい。

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