
NO VOICE LOVE
第3章 NOT STOP?
『どこに向かっているの?』
画面に未夢の指が触れ、
するすると文字が書かれる。
「俺が曲を作るとこ!」
旭は駅前にあるスタジオを借り、
そこに備えつけてあるピアノや
自前のギターを使って曲を作る。
納得のいくまで、
自分の中にあるイメージを
形にしようと歌い、奏でる。
RUSHの曲は、
どの曲も旭が一生懸命に
作ったもの。
そうして作った曲が
人々の心を打っていく。
作曲は試行錯誤の繰り返しばかりで、
毎回が楽しいものじゃない。
それでも、自分の作った曲が
人々の心を掴んでいるということに
旭はやりがいを感じていた。
