
NO VOICE LOVE
第3章 NOT STOP?
ざわざわ、と
1ヶ月に胸のざわめきを感じる。
でも、今日のは前のざわめきとは
少し違う。
ざわめきが少しずつ形を成し、
とくんとくん、と胸の中で脈を打つ。
終始頭を撫でてくれていた旭の手は
自分の手よりも大きくて温かかった。
和也に助けらて、
旭が自分の為に怒ってくれた。
旭の行動の1つ1つが、嬉しい。
「よし!行こっか!」
未夢を振り返りながら
笑顔でそう言う旭。
じわりと胸が温かくなるのが分かる。
そっか
私はこの人が─…
好きなんだ。
