
君がくれたぬくもり
第12章 月と狼
今度は岳が陽菜にキスをする。
首筋…耳…頬…
そして唇。
「んっ……」
いつもより激しく情熱的なキス…
後頭部をがっちりと手で押さえ付けられているから息ができない。
が、岳……!!!!
陽菜……死にそ………
【死因:キスによる窒息死】
…なんて恥ずかしくて成仏できないですーーー!!!!
たまらなくなり、陽菜は岳のぶ厚い胸板を押し上げようとした。
岳はそれに気づいてそっと唇を解放する。
「……ぷはっ///
……ぜぇ…ぜぇ…」
大きく深呼吸し、酸素を取り込む。
酸欠になった陽菜の頭はぼんやりとしていた。
「あ……苦しかったか?」
「く…苦しいも何も……はぁ…死ぬかと思った……!!はぁ…」
岳は肩で大きく呼吸する陽菜を見て笑っていた。
