君がくれたぬくもり
第54章 party
しばらく歩くと見覚えのある車が見える。
幸子さん黒の車だ。
「ちょっとー!
岳、陽菜、何やってんの!
みんな痺れ切らして待ってるわよ。」
窓から身を乗り出し、怒ったように叫ぶ。
陽菜は岳を支えながら、できるだけ急いで車まで行った。
「ごめんなさいっ」
「まったく…何時間イチャイチャしてるつもりよ。」
幸子さんはフンッと拗ねると車を走らせた。
ご立腹のよう。
「愛深めてた。」
岳は淡々とそう言って陽菜の肩に腕を回し、頬に吸い付くようなキスをした。
母親の前でなんて大胆な…//
幸子さんも呆れていた。
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