テキストサイズ

君がくれたぬくもり

第50章 side千夏






白く光りを放つ携帯の待受画面に写っていたのは…



知らない女の子。




モデルや芸能人ではない。




背景が見覚えのある…


岳ちゃんの家だった。




一目でわかった。



この子が………



岳ちゃんの好きだった人…。




「……何やってんだ?」


「…!!」




驚いて振り向くと、岳ちゃんがあたしを睨んでいた。




「ご…ごめんなさい…」




岳ちゃんの視線は


あたしの手の中にある黒い携帯……




…何で睨むの?


あたしは彼女だよ?



例え人の携帯を見るなんて非常識だと言われても、


こんな写真………



浮気も同然だよ?




「で、でも…この子だれ?」


「…お前には関係ない。」




――――ズキッ



“関係ない”……とか…




あたしの中の何かが切れた。




「関係あるよ!彼女だもん!
見られたくない相手なの!?
やましいことでもあるの!?」




岳ちゃんは目を丸くしていた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ