無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「安心する…」


「……あぁ」


「ねぇ、騒がしいけどみんな帰ってきたの？」


「あぁ。かなり酔ってたわ。
それであいつら……ヨリ戻した…って言ったから…。」




照れ臭そうに陽菜から目を逸らして、そう言う岳。



しかし、陽菜は眉にしわを寄せた。




「千夏ちゃんには…？」


「あいつのことは心配しなくていい。
ちゃんと話つけるから。」




“話をつける”



岳は力強く言うが、


その言葉をいまいち信じられない自分がいた。




マリナさんの時と同じようになるんじゃないか、って…


不安になるのだ。




「そんなの……」


「陽菜。…マリナの時とは違う。俺はどこにも行かない。」




陽菜の心を見透かしたように岳は言う。




「ほんと…？」


「あぁ。もう…絶対裏切らない。だから陽菜も…もう一回俺を信じろ。」




岳の目は真剣そのものだった。