君がくれたぬくもり
第29章 遅すぎた想い
――――――……
―――――――……
「そう……だよね……」
数ヶ月ぶりのベッドに寝転び、ぼーっとする。
さっきの怜香の言葉が頭から離れない。
――――『これが陽菜の出した“結果”なんだよ?』
そうだ。
その通りだ。
「自業…自得……だ…」
スーッと涙が重力に従って頬を流れ落ちていく。
後悔したって今さら。
陽菜はバカだった…
愚かだった…
岳を信じて待てなくて、挙げ句輝雄に逃げたから…。
あの時、すぐに岳の胸に飛び込んでいたら
素直になっていたら…
唇を噛み締める。
ねぇ、岳?
陽菜、甘えてたよ。
岳はいつまでも待ってくれると思ってた。
言いたかったよ……
『好き』って言いたかったよ………
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