君がくれたぬくもり
第28章 選択
―――――……
――――――……
「ん…」
気づけば朝になっていた。
ゆっくりと身体を起こすと、隣には輝雄が寝ている。
帰ってきてたんだ…
「ごめんね輝雄…」
ベッドにぶつけてしまった頭にそっと触れる。
陽菜はどうしたらいいんだろう……?
あれから考えた。
陽菜は……
まだ岳のことが好き。
でも、輝雄も大切なんだ。
苦しい時、冗談を言って笑わせてくれた輝雄…
いっぱい元気をくれた輝雄も大好きなの…。
もし陽菜が岳を選べば
こんなにもたくさん愛情を注いでくれた輝雄を裏切ることになる。
「はぁ……」
陽菜には選べないよ…
どっちも大切なんだもん。
どっちも大好きなんだもん。
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