君がくれたぬくもり
第3章 秘密
―深夜3時―
何だか眠れなくて陽菜はリビングに来ていた。
暇つぶしにテレビをつけるが、つまらない番組ばかり。
「はぁ…」
陽菜は嘆息した。
するとリビングの戸がガラリと開く。
驚いてそちらを見ると、そこには不機嫌そうな顔をした岳がいた。
寝起きか?
「………何。」
陽菜はシラッとした顔で言う。
陽菜はさっきホテルのベランダから落とされそうになったことで、少し岳を恐れていた。
「眠れねぇのか?」
「え……あぁ、まぁ…」
「そうか…」
岳はそう言って、ドカッと陽菜の隣に座った。
広かったソファが少しだけ狭くなる。
「岳は?」
「煙草吸って帰ってきたらお前がいた。」
「……へぇ」
会話がなくなる。
うぅ……気まずい。
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