
君がくれたぬくもり
第17章 悪魔の顔
―――――……
「何やってんだろ…」
更衣室の壁にもたれ、床に座り込む。
あれは間違いなく陽菜のお母さんだった…
夜の世界に堕ちた
愚かな母親…
愛人に陽菜を襲わせた
悪魔な母親…
「…どうして……」
怖い……
怖いよ……
―――ガチャ
更衣室のドアが開く音がして顔を上げると
そこには西田さんがいた。
「えっ……?」
「陽菜ちゃん大丈夫?」
「だ…大丈夫…です……けど……西田さん?ここ女子更衣室……。」
西田さんは「大丈夫♪」と言って陽菜の隣に座った。
何が大丈夫なのか…。
「あの……さっきのお客さんって……」
「あぁ、あの人ならさっき帰られたよ。なんか“陽菜にまた来ますって伝えてください”って言われたけど、知り合い?」
身震いする。
“また来る”……?
冗談じゃない!!
