アリスは処女
第5章 手紙
数分後
「姫、お待たせしました!」
クリッジは
少し汗をかいていた。
「そんなに
急がなくても良かったのに…」
「姫を待たせてはいけませんから」
そう言うと、
ハンカチで汗を拭き取り
「参りましょう」と
私の手を取り歩み出した。
「私は子供ではないのですよ?
手を取って歩かなくても…」
「手を取って歩くのは、
姫が子供だからではございません。
エスコートも執事の役目ですから」
「……………」
私はただクリッジの後を歩いた。
エスコートって言うか
強引に
引き歩いてるようにしか思えない…。
私の脳内でそんな事を
考えているうちに部屋に着いてしまった
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