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トライアングル・ラブ

第35章 涙のキス



「…はぁ。」


大きな裕也のため息と、私の啜り泣く声が部屋に響く。


「…ゴメンっ…。…もう、殺らなくて良いからっ。一緒にいたい…っ。」


私は裕也の袖を強く握った。


「ゾンビも…っ、兵隊もっ…、私は殺らないで良いから…っ!」

「…ゾンビ?…兵隊?…何言ってんの、お前…。」


裕也が泣いている私を除き込んできた。

やっと私を見てくれた安心と嬉しさで、私の涙は水道管が壊れた水道の水のように流れ続ける。

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