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「お兄ちゃんどこー?」

「ららっこっちだっ真っ直ぐこい」

言われた通り真っ直ぐ進む｡

「ねぇまだ?」

「まだまだもっと真っ直ぐこいよ」

だんだんお兄ちゃんの声が近くなる｡

そしてとんっと何かにぶつかった｡

「ららゴールっよくここまできたな」

目隠しをとるとすっぽりお兄ちゃんに抱き締められていたみたい｡

そしてラストスパートは

お姫様だっこで100m走りきる｡

あたしたちの前にすでに何人かのペアがお姫様だっこをして走っているけどやっぱりだっこしながら走るのって大変みたいで

みんな苦戦している｡

あたし…重いから大変かも…｡

「よしっじゃあららしっかりつかまっててな」

「えっ!?ひゃあっ」

ふわぁっと持ち上げられあたしは
お兄ちゃんにお姫様だっこされた｡

「お,重くない?」

「平気｡むしろ軽いくらいだよ」

そーいってお兄ちゃんは思いっきり走った｡

「きゃあっ…あぁあ!」

速すぎて振り落とされちゃいそう｡

「ちゃんとしがみつけらら!」

「うんっ!」

力一杯お兄ちゃんにしがみつく｡

お兄ちゃんの追い上げは凄まじくて5人一気にごぼう抜き｡

目の前にはゴールテープと一組のペアだけ｡

抜きたいっ…!
勝ちたいっ…!

「お兄ちゃん頑張ってっ…!」

「…っ!」

最後の力を振り絞って走り
最後のペアも抜き去って…

見事…

「優勝は桜井零･ららカップルー!」

優勝できた｡