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第10章 悪党の饗宴

「……呼んでくるよ。いないとゲームにならないし」
背が小さく、若い割に顔にシワが沢山ある猿のような顔立ちの男が立ち上がる。

小石川と笠原は一言も発しない。

いかにも女に縁の無さそうな男はこういう時無駄に女に優しい。

下心が見え見えで壬生は笑いを噛み殺す。



小石川、笠原はリビングに残るが誰も何も言葉を発しない。

その無言は、次はどんな手口で相手を騙すか考えているように見える。

なにか思い付いたのか、単にじれたのか笠原が席を立ち応接室に向かう。

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