テキストサイズ

GAME

第10章 悪党の饗宴

「また騙されてないのに『騙されました』といいリタイアするのはルール違反となります。
騙す行為を一切行わず、暴力や武器などで脅して「騙されました」と言わせる行為は当然無効です。
また完全に騙されたとしても「騙されました」と言わなければ敗北にはなりません。「騙されました」と口にした時点で敗北となります。
制限時間は四時間。
それでは皆さん嘘つきゲームをお楽しみください」

グルメの説明が終わっても、誰も席をたつものはいない。

頭脳戦らしく実に静かな幕開けとなった。




参加者の集められた舞台は古い洋館。



参加者全員が集められたダイニングからのスタートとなる。


グルメ、アニキも微動だにしない。


参加者の前には誰がいつ淹れたかわからない怪しげなコーヒーが置かれていた。

しかし当然ながら誰もそれには口をつけない。


時計の針だけが響く重苦しい空気の中、参加者の一人の泣きそうな女が立ち上がった。


「コーヒー淹れ直しますね」

女は怪しげなコーヒーを片付け、お湯を沸かしインスタントのコーヒーを作る。

プレイヤー五人分のコーヒーを淹れ、テーブルに運んできた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ