
たまゆらの棘
第1章 幼き日々
ある日曜日のことだった。母親はお茶会に出掛けると言って出て行った昼下がりだった。
「倫、こっちに来なさい、」母親が再婚して半年がたとうとしていた。倫は十一歳になっていたが、誕生日には母親は何もしてくれなかった。新しいこの生活に夢中で、すっかり忘れたのだろう。
初めて義父が、倫という名前を呼んだ。倫は言われた通り、おずおずと近づいて行った。その時、大きな男は、倫の手首を乱暴につかみ、更に自分のもとへ引き寄せて、今度は優しく倫の手の甲を撫でた。「日本舞踊…また、やりたいか?」倫の中で一瞬、光るものがあった。「は…い」小さな声で答えた。すると「じゃあ、大人しく言うことを聞くんだ。母さんには内緒だぞ。」突然、意を決したように義父は目をぎらつかせ、口を固く結んだ。そして「もっとこっちへ来るんだ…」今度は情けないような顔で小さく言うと、倫の手を撫で、腰に手を回してそうっと倫を自分の膝の上に乗せた。そして暫く倫の髪を撫でながら、じっと倫を見つめていた。そして静かに言った。「…服を脱ぐんだ」倫は何をしようとしているのかわからなかったが、義父の言うとおりにした。二月の初頭、倫の体は震えた。義父は倫の首筋、肩を撫で、乳首をつまんだ。倫はここで初めて背筋に悪寒が走った。だが幼い倫には抵抗すら出来なかった。怖くて…震えることしか。ソファに座っていた義父は裸の倫をソファに横たわらせた。義父には秘密の趣味があったのだ。倫は(言うとおりにするんだ)という義父の言葉が頭の中でこだまして恐怖にさらされていた。体中を舐めまわされ四つん這いにさせられた。倫が恐怖で硬直している後ろで何か義父がやっていたが、その後に激痛が走った。
「倫、こっちに来なさい、」母親が再婚して半年がたとうとしていた。倫は十一歳になっていたが、誕生日には母親は何もしてくれなかった。新しいこの生活に夢中で、すっかり忘れたのだろう。
初めて義父が、倫という名前を呼んだ。倫は言われた通り、おずおずと近づいて行った。その時、大きな男は、倫の手首を乱暴につかみ、更に自分のもとへ引き寄せて、今度は優しく倫の手の甲を撫でた。「日本舞踊…また、やりたいか?」倫の中で一瞬、光るものがあった。「は…い」小さな声で答えた。すると「じゃあ、大人しく言うことを聞くんだ。母さんには内緒だぞ。」突然、意を決したように義父は目をぎらつかせ、口を固く結んだ。そして「もっとこっちへ来るんだ…」今度は情けないような顔で小さく言うと、倫の手を撫で、腰に手を回してそうっと倫を自分の膝の上に乗せた。そして暫く倫の髪を撫でながら、じっと倫を見つめていた。そして静かに言った。「…服を脱ぐんだ」倫は何をしようとしているのかわからなかったが、義父の言うとおりにした。二月の初頭、倫の体は震えた。義父は倫の首筋、肩を撫で、乳首をつまんだ。倫はここで初めて背筋に悪寒が走った。だが幼い倫には抵抗すら出来なかった。怖くて…震えることしか。ソファに座っていた義父は裸の倫をソファに横たわらせた。義父には秘密の趣味があったのだ。倫は(言うとおりにするんだ)という義父の言葉が頭の中でこだまして恐怖にさらされていた。体中を舐めまわされ四つん這いにさせられた。倫が恐怖で硬直している後ろで何か義父がやっていたが、その後に激痛が走った。
