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「どうしてほしい？」


　問いかけと同時に、口に押し込まれていた晃の指が抜けた。


「は……、あっ」


　途端に宵の口からは、濡れそぼった声が洩れる。


「イきたいんだろう？　でも、このまま出したら服汚しちゃう。こういう時、いつもどう処理してたっけ？」


　わざと宵の耳に息を吹き込むように、晃はそう聞いてくる。

　それだけで、背がぞくりと震えた。

　考えるまでもなく、その答えはすぐに宵の脳裏に浮かぶ。

　晃の、口だ。場所や時間の都合で最後までできない日には、晃が口淫で処理してくれていた。

　そうわかった途端、あそこを吸われる感触や熱い舌が絡みついてくる感触を体が勝手に思い出してしまい、ますます欲しくてたまらなくなる。

　宵は晃の胸に顔を埋め、激しく首を振った。


「言葉にしなきゃわからないって、いつも言ってるるだろ？　それとも宵はこのまま、ギリギリの場所で翻弄される方が好き？」

「……や、だ」

「なら、どうしてほしい？」


　晃の声は楽しげだった。暗くて顔は見えないが、きっと面白がっているに違いない。