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お兄ちゃんズに挟まる『私』

第28章 7日間が…終わる時


光が玄関から外にある
カーポートの方に出迎えに出て行って。

『じゃ、僕は部屋に戻ってるよ』

翔も…自分の部屋の方に戻って行って。

私はここで…出迎える係だから、
玄関の上がった所で
光が誠さんとママと一緒に
戻って来るのを待ってたんだけど。

話し声が玄関の方に近づいて来る
気配を感じて。ガチャと…玄関の
ドアが開くと……7日ぶりに見る
大好きなママの姿と
その隣には穏やかな笑顔の
誠さんの姿があって。

「ママッ!誠さん。おかえりなさい」

『わざわざ、私達の帰りをここで
待っててくれたのかい?なゆたちゃん』

私が玄関でお出迎えをしたことを
誠さんは喜んでくれて。

『なゆちゃん、ただいま~
お留守番…ありがとうね~。
すっごく楽しかったのよ、沖縄旅行』

「うん。旅行のお話聞かせて。
ママ、疲れてるでしょ?誠さんも
ソファに座って、私、アイスティー淹れるから」

帰って来た2人をリビングのソファに
座るように促して、誠さんには
アイスコーヒーをママには
アイスティーを用意して
リビングに運んだ。

リビングではママがテーブルの上に
買って来たお土産をお店開きしてて。

上から遅れて降りて来た翔と、
出迎えた光と4人で話をしていて。
自分達3人には麦茶を
ママの前にアイスティー
誠さんの前にアイスコーヒーを出した。

「飲み物…前に…置いとくね…」

『なゆたちゃん、ありがとう。
丁度喉が渇いたなと思ってたんだよ』

『なゆ、サンキュ~』

そう言って光が自分の前に
置かれた麦茶をゴクゴクと飲んで。
光が一気飲みして空にしたグラスに
お代わりの麦茶を私が注いだ。

私とその光の様子に…
ママと誠さんはあらまぁと
言いたげな顔をして見つめ合っていて。

翔は…ちょっと…何か
言いたそうな顔をしてたけど。

『ははは……。私達が旅行に
行ってる間に…仲良くなってくれたら
いいねとはなつなとは話してたけど、
これは…驚いたね。…私が思ってた
以上に3人は仲良くなれたみたいだね』

『でしょ?でしょ?私が言った
通りだったでしょ?あなた。
子供達だけにした方が、こう言う
事は上手くいくものなのよ、ね?なゆちゃん』



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