悪いオンナ…3
第1章 【癒しの彼女には両想いの彼氏が居て……】
「大丈夫だよ、ていうか、迷惑だったかな?」
「え、全然!寧ろ嬉しくてテンション上がってる!ヤッバ、今日マジでシフト入っててラッキーだった」
「私も居るとは思わなかったからびっくりしたけど、何か、もう少し話したいなって思った…」
「うん、話そう?話そう!!」
お互い軽く食事はしてたけど全然飲めますって事でBARみたいなところに入った
カウンターではなくテーブル席に座った
初めての2人きり
お店のチョイス、間違ってないよな?
薄いグレーのレースをあしらったブラウスに膝下まである黒のタイトスカートとか本屋で会った時もびっくりしたけど、めちゃくちゃ自分に似合うスタイルわかってるよね
あぁ……真っ直ぐこっち見ないで、いや、見て
目大っきい……
他の客もチラホラ見てる気がする
嫌だな、と思ったらプハッて笑われた
「どうしたの、さっきから百面相過ぎて……ごめん、アハハハ!」
「え、そんな、酷い顔してた?」
「うん、アハハ、面白過ぎる」
彩花ちゃんが笑ってくれたんならそれで良いよ
あっ、他の客にも見せちまったか、クソ
一緒にメニュー見る時も顔近付けてきたりと
心臓が忙しい
乾杯して、ご飯食べて、たくさん笑って、
終電までには帰さなくちゃって思ってたから
頃合いを見て店を出た
「あ〜楽しかった」って言ってきた直後、
ほろ酔いだったはずだけど足元が絡んで僕の胸に飛び込んできた彼女
「大丈夫?歩ける?」
そう聞く僕もなかなかのほろ酔い状態
好きな子の前だとどんどん進んじゃって
っていうのはウソ、本当はザルです
暗くてもほんのり頬がピンク色した彼女が可愛くて
ちゃんと送り届けるまで潰れるわけにはいかないから
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