はなことば
第3章 Gyssum grass《社長》
22時_
すっかり夜も深けた
凛太郎「ふぅ、良かった…
先方も受け入れてくれたよ」
河野「良かったです、、
社長、このままご帰宅なさいますか?」
凛太郎「あぁ、そうだな」
河野「かしこまりました」
凛太郎「あ!そういえばあの紙何だった?
俺、机に置いてきちゃって」
河野「え!読まれてないんですか!」
凛太郎「うん、電話なっちゃったから」
河野「…青島さんからです」
凛太郎「え?青島?!」
河野「…青島さん、今日までだったんですよ」
凛太郎「今日まで?何が?」
河野「今日で退職されたんです。青島さんが派遣社員だったなんて私知りませんでしたよ」
凛太郎「…辞めた…?」
河野「社長に渡して欲しいってあの紙渡されたんです」
凛太郎「…河野、やっぱり会社戻る」
河野「かしこまりました」
.
.
帰り道、すぐに家に帰りたくなくて
会社近くの居酒屋に一人で寄った
葉月「…はぁ」
そろそろ帰ろうと立ち上がった時だった
手元が滑りカバンがひっくり返った
葉月「もう………あ、」
カバンから出たものを拾おうとした時に
社員証を返すのを忘れて帰ってきてしまった
葉月「やっちゃった…戻らなきゃ」
お会計済まし、再び会社へと戻った
23時
葉月「すいません、5階の企画課に入っても大丈夫ですか?」
こんな時間なので一応警備室に声をかけた
警備員「えぇ、大丈夫ですよ。忘れ物ですか?」
葉月「はい」
警備員「防犯カメラで見えてますから、
出る時はそのまま声かけずに
帰ってくれて大丈夫なんで」
葉月「わかりました、」
警備員「エレベーター動かしますね」
葉月「ありがとうございます」
エレベーターに乗り部署へ向かった
何もない私の元机
名残り惜しくなり
椅子に座って机に顔を伏せた
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