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お人好しは何かと巻き込まれる

第6章 ヴァンパイアの気まぐれ

「…それが儀式…?」

「その通り。その儀式のおかげで
私には他のヴァンパイアと違って
太陽や十字架だって恐れません。

この儀式により私はさらに強さを手に
入れ人々に恐怖をもたらしてあげましょう」

ヴァンパイアの顔が楽しくて仕方ないと
いうように不気味に笑う。

「そうそう、まずはこの忌々しい魔法を
消しましょうか」

「…?魔法?」

「おや、気付いてなかったのですか?
あなたの額に場所が特定できる魔法が
掛けられています」

特定の人物の場所が追跡できる魔法は
子供の事が心配な親がよく使う魔法だ。

自分に魔法がかかっていたなんて全く
気付かなかったが、こんな魔法を
かけるのは一人しか思いつかなかった。

(きっとフォルトだ。隣町に行く前の
キスの時かな?フォルト、恐いよ!
助けて…でも…)

心の中でフォルトを強く想う。




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