テキストサイズ

【参加型小説】尾仁牙島

第3章 自己紹介タイム

「次は僕でいいのかな?」


 そう言うと、シェリーの前の席に座っている男が立ち上がった。男は背が高く、シャツにジーンズというラフな格好をしていた。


「ユウです。年齢は50才です。趣味はDIY、特技は何処でも3秒あれば寝れること。恐らく一番最年長ですが、どうぞよろしくお願いします」


 ユウは落ち着いた表情で言うと、静かに席に座った。その姿を見て、柚里は小夏にコソッと耳打ちする。


「あの人、俳優の阿部サ○ヲさんに似てません?」

「ああ、ほんとだ! 似てますね!」

「しかも若く見えますよね、35歳くらいに」

「ですね、50には見えないです。俺と同じくらいかと思いました」


 柚里は小夏の横顔を見てクスッと笑った。


「どうかしましたか?」

「なんでもないです」


 柚里は思った。最初は爽やかなイケメンだと思った小夏が、言動を観察しているうちに10代にしか見えなくなったことを。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ