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【参加型小説】尾仁牙島

第11章 ゲーム④ 夢の中

 鬼が次に向かったのは……


 【D】展望台


 島の中心には山がある。
 そこの展望台からは海と集落が一望でき、幸せの鐘を鳴らすことができる。


 1回鳴らすと、恋が見つかる。
 2回鳴らすと、愛が深まる。
 3回鳴らすと、一生幸せになれる。
 

 今まさにその展望台を目指して歩いている者たちがいた。


「あなたと一緒に来れて良かったわ、ユウさん。まさかこんなものまで直しちゃうなんて」


 めきゆはセグウェイに乗っていた。たまたま山に乗り捨ててあったセグウェイを見つけ、ユウが工具を使って直したのだ。


「セグウェイがあって良かったですね。その靴で登山は危ないですから」


 ユウはめきゆに向かってニッコリ微笑んだ。


「それにしても、どうして展望台に行こうと思ったんですか?」


 ユウがめきゆに問いかけた。


「私、幸せの鐘を鳴らしたいの」

「おや? あなたは今幸せではないのですか?」

「もちろん幸せよ。でも人生のパートナーとはまだ出会っていないから」



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