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紫優くんが　提案した　という　賭け　の話に…
怒りが　込み上げてくる。

「なに　勝手に…　っ！
璃音くんは　本当に　それでいいの？！
紫優くんの　計算通りに　なんて…！」

紫優くんは　また…
私の大切な友達を　遠ざける…！
全てが　紫優くんの　計算通りに…！
そんなの…　私が　許せない…！


「…確かに　面白くは　無い。
でも…　大丈夫。

アメリカ行きは
実は　後ろ向きでは　無くて…
紫優に　負けっ放しが　嫌だから
チャレンジ　してみたく　なったんだ。

いつもスマートで　華があって…
先輩の心まで　しっかり　握ってて…
紫優は　本当に　嫌なヤツだよ。」

ニコッと　笑いかけてくる　璃音くんからは
迷いも　気負いも　感じなかった。

でも…
私は　混乱していて…

涙が　流れた。

大切な友達が　また１人…
減ってしまう　気がした。


「先輩…　泣かないで？
僕を　色々　本気にさせてくれたのは
先輩なんだよ？
僕の中で　先輩は　いつまでも　大切な人…
大好き　だよ？」

抱きしめられて…

私の　涙を　癒す様に
ちゅっ　と　頬に　キスをした。

「…でも　恋愛感情は　終わりにするね。」


璃音くんの想いに　答えられないのに
璃音くんの決意を　すぐに　応援出来ないなんて…

悠理くんの時といい…
自分が　本当に　嫌になる。



「ねぇ　先輩？　そうは　言っても
全てが　紫優の　思惑通り…　なんて
ムカつく　から…
僕　仕返しを　考えたんですけど…」

そう言うと
璃音くんは　足元に置いていた　リュックを
テーブルの上に　置いた。