
カッコ悪い俺ら
第7章 居場所
いつからだろう…利弘にこんな感情を抱いたのは
多分、あの時だ
利弘の少し濡れた背中を指で撫でた――――…あの日
綺麗だとか…可愛いとか――――…思っていたんだから
しかも――――…利弘の寝顔で…性欲の自己処理をしたこともあった…
俺は、このタイミングを待っていた気がする
だが――――…俺も利弘もゲイではない…
こんな異常な関係……結局受け止められず……
通常の恋愛ポジションに落ち着くんだ
俺だって――――……女子に惹かれるかもしれない
曖昧で……不確かな感情だ
でも、俺は
利弘と……キスがしたかったんだ…
