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雨の降る夜は傍にいて…

第3章 9月の雨(September Rain)

 27 マスター⑬

「あっ、ん……」
 
 ジュブブ…

 膣内一杯に肉の硬い感触が広がってくる。

 ああ、気持ちいい…

「ふうう、みっきさんのきついや、気持ちいいよ…」
 マスターはそう、まるでわたしの感触を味わった如くに呟やいて、ゆっくりと腰を動かしてきたのだ。

 ジュブ、ジュボ、ジュブ、ジュボ…

 濡れた肉同士の淫靡な、いやらしい、湿った密着感の音がする。
 そしてグイッと奥深く挿入り、子宮の壁を軽く尽き、ゆっくりと入り口に戻るのだが、その時の亀頭のカリの張りが膣内の壁全体を肉同士の摩擦の快感を起こしながら戻っていくのだ。
 そのカリの感触がまた快感であったのた、いや、ここまでハッキリと亀頭の肉の感触を感じたのは初めてであった。

 ジュブ、ジュボ、ジュブ、ジュボ…

 ジュブ、ジュボ、ジュブ、ジュボ…

「あっ、イヤ、ダメっ、っくうぅぅっ……」
 わたしはそんな肉の感触に震え、三度の絶頂を迎えてしまったのである。
 そしてそんな絶頂感の波に震えながら

 ああ、マスター、豪さん、当たりだわぁ…

 と、この出会いに感動しながら絶頂感の、快感の波に漂っていく。

 こうしてわたしと、マスター、大森豪さんのセフレの関係が始まったのだ…

 ただ、わたしにとっては前途したように、ただの簡単なセフレではないのである。

 お互いに深く干渉しない…

 束縛しない…

 わたしにとっても、マスターにとってもお互いに都合のよい…

 変則的なのではあるが、わたしにとっては大切な彼氏的な、セフレ的な、二つの存在なのであった…

 そしてわたしが逢いたい時…
 
 話したい時…

 抱かれたい時…

 そんな時にはこの
『バー ウーッズ』
 に、来れば必ず彼がいる…

 そしてどのキャバ嬢よりも優先してわたしを抱いてくれるのだ…

 そんなわたしにとってこのマスターと、理想的な関係となったのである。

 そして何よりもわたしにとって一番大切だったのは

 雨の降る夜に…

 手術痕が疼く夜に…
 
 自律神経が騒めく夜に…

 傍にいてくれ…

 抱いてくれる…

 これが一番なのであった。

 とても理想的な最高の関係が始まり、そしてそんな関係は永遠とまではいかないが、暫くは続くのだ…

 と、そう思っていたのだが…








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