でも、猫系彼氏に振り回されたい
第4章 天使と猫のハーフ
「あの、おうちは、どっち方面ですか?」
ふたりきりになると、急に緊張してきた。
なんか会話もぎこちないし、へんな汗をかく。
「明日朝早いの?」
「え、いや、明日は休みです」
「じゃあさーあ、もう一杯だけ飲まない?公園とかで、どう?」
上目遣いされちゃ、困るって。
「ナイスアイデアですね、あそこのコンビニ行きますか」
缶ビールを買って、公園に向かう。
住宅街だから、夜は人が少なくて、落ち着く。
「なんか、湊さん、小さくてかわいいですね」
何言ってんだろ。
「はー?凌くんがデカいだけじゃないの、180くらいあるでしょ?」
「おー、正解です」
「ねえ、もうビール飲み終わっちゃった」
「俺もです。もう、なくなりそう」
「公園行くのやめてさあ、凌くんの家まで送る」
「えっ、いいんですか!?」
「家知られたくない、とかじゃ、ないなら…」
「家、めっちゃ教えちゃいます」
これ、いい雰囲気だって捉えてもいいのかな。
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