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シャイニーストッキング

第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2

 82 昂ぶる緊張感

「あ…、あぁ、か、和哉ぁ…」

 わたしは和哉のキスに酔い痴れ、ストッキング脚の爪先への手の感触に震え、そして爪先への唇と舌の快感に蕩けてしまっていた。
 堪らない快感であったのだ。

 ああ、ダメぇ、感じちゃう…

 そしてわたしは快感に喘ぎ、身悶えしながらもメスの欲情の思考はあの五年前の禁断の、真夏の夜の夢ともいえた約二週間の逢瀬の、ストッキングラブという痴態を蘇らせ、思い浮かべてしまっていた。

 あの真夏の夜の夢の中へと、わたしの心の時計は戻っていったのである。

 ああ、和哉ぁ、かずやぁ…

 今、冷静に想いを遡らせると、わたしのストッキングラブという性的嗜好は和哉から始ったといえるのだ。
 和哉の、伝線してゴミ箱に脱ぎ捨てたストッキングを漁るという行為に、密かに性的興奮を覚え、悪戯的な思いがきっかけであった。
 そしてその後の『ゆうじ』という最愛の男の存在に、完全なるストッキングラブという快感と性的嗜好を植え付けられ、育てられたのである。

 だが、始まりの原点はこの和哉であったのだ…

 ズキズキズキズキ…
 
 和哉のストッキング脚に対する唇に、舌先に、手の愛撫の感触の快感に、わたしはすっかり酔い痴れ、興奮し、喘ぎ、愉悦し、子宮の疼きを増していた。

 ああ、もうダメだ、我慢できない…

 わたし達は、お互いのストッキングラブという性的嗜好の興奮を昂ぶらせ、そしてオスとメスの欲望の欲情の激情に飲み込まれてしまっていた。

 だが、かろうじて心の隅にまだ残っている僅かな理性が
 今更、和哉に抱かれて、抱かせて、どうするんだ…
 と、本当に僅かながら警告してくるのだが、もう既に遅かったのだ。

 もうわたしを、いや、和哉をも、抑える事は出来なくなっていた。
 もう手遅れなのである。

 わたし達二人は、オスとメスの激情的なストッキングラブという、性的嗜好の衝動の激流の流れにすっかり飲み込まれてしまっていたのだ…

 ああ、早く、早く抱かれたい…
 わたしの心はメスの欲情の思考に覆われてしまい、そんな欲望を切望してしままうのだ。
 すると、とうとう和哉の手がスカートの中へ入ってきたのである。

 そして二人の欲情の想いが、ピンと張り詰め緊張していく。

 お互いの激しい欲情の昂ぶりに、正に一触即発の状態となっていたのだ…
 

 

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