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シャイニーストッキング

第13章 もつれるストッキング2     佐々木ゆかり

 54 伊藤敦子(20)

 そう…
 あの夜の美冴さんとのとはまるで違うのだ。

 正にホンモノのビアンの快感…

 女性のカラダのどこが、どこを、どう弄れは、撫でれば、愛すれば感じる、いや、感じさせられ、導けるという愛撫なのである。

「ぁぁ…はぁぁ……」

 そして…

「あぁ、本当に嬉しいわぁ…
 ゆかり姫もぉ、わたしを求めてくれているみたいでぇ、堪らないわぁ…」

 そうなのである…

 わたしには伊藤さんのこんなビアンの愛撫を、いや、彼女の存在感を全く否定はせずに、ううん、自ら求め、欲する様にカラダを預け、快感に、絶頂感に震えてしまっていたのだ。

 だから伊藤さんの唇も、指先も、一切拒否、抗いはしなかった…

 いいや、むしろ抱かれたい、愛されたい…
 と、心から求め、欲してしまっていたのであった。

 伊藤さんの美しさに…

 ビアン特有の妖艶な魅惑さに…

 あの初めて会った瞬間から魅せられ、惹かれてしまっていたのである。

 そしてそれは先の、あのお盆休みに…
 何夜となく蒼井美冴さんと愛し合い、同性、いや、女同士の快感を自らの心とカラダにすり込ませていたというせいもあったのだと思われた。

 今、わたしの心の中には伊藤敦子さんという存在を拒否するという思い、想いは全く無く…
 いや、むしろもっと彼女に愛されたい、ホンモノのビアンの快感に溺れたいという秘かな衝動すら自覚していたのだ。

「……………」

「そ、そうなんですね…
 も、もっと…わたしが欲しいんですね?」
 きっと、多分、わたしが無言で伊藤さんを見つめている目が、そう語っているのだと思われる。

 わたしは、アナタ、伊藤敦子さんをもっと欲しい…

 もっと愛して欲しい…

 グチャグチャに感じさせて欲しい…

 ホンモノの…

 本当のディープなビアンの快感を感じたい…

 わたしの心がそう欲し…

 ズキズキズキズキ…

 ウズウズウズウズ…

 わたしの中の女の…

 奥から激しく昂ぶり…

 疼いてきていた。

「……ぅ…ぅん…も、もっと……」

「え、もっとわたしが…欲しいの?…」

「ぁ…ぅ…ぅ…ほ、欲しい…の…」

「ふぅん、わたしがぁ欲しいんだぁ…
 あのゆかり姫が、わたしを……」

 そう呟く伊藤さんの目が妖艶に光った感じがした…

 そしてわたしは初めて…



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