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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 24 シャワー…


「ふうぅ、意外に沢山になっちゃったわねぇ」
 その買い物の量は、二人で両手にスーパーの袋を持つ程であったのだ。
 
 野菜類は全く無かったからそれは仕方がなかったし、それにお酒や飲み物、そしてデザート系も買ったから自然と量は増えてしまったのである…

「よいしょっ」
 なんとかマンションの部屋にたどり着き、急ぎ買い出してきた食材、お酒類を冷蔵庫にしまう。

「うわぁ、すっかり汗掻いちゃったわねぇ…
 シャワー浴びるでしょう?」
 ゆかりさんはそう訊いてきた。
 
「あ、はい、出来れはシャワー借りたいです…
 あ、でもやっぱり、ある程度お料理してからがいいかなぁ」
 と、わたしはそう返事をする。

「え、そうなの…」
 するとゆかりさんは不思議そうな顔でそう呟く。

「はい、なんかぁ、お料理の匂いが付いてしまうし…」

「そうなんだぁ…」
 やっぱりゆかりさんは、全くお料理が出来ないんだ…
 と、わたしはこの彼女の返事で確信をしたのだ。

 なんか可愛いいわ…
 そして、そうも思ったのである。

 だが、やはり、わたしにはゆかりさんがお料理をしない、出来ない、苦手等は、全く関係がなかった…
 いや、むしろ逆にその方がわたしには都合がいいのだ。

 なぜならば、わたしの思ったように、好きなように、お料理ができるからである…


「カニはボイル済みのを買ってきましたし、中トロとイクラはそのまま食べられるし、後はシーフードパスタのソースを作るだけですから、ゆかりさんお先にシャワーどうぞです」
 わたしはそう言う。

「え、でもそんなぁ…
 お客様である美冴さんより先になんてぇ…」

「あ、お気になさらずに、お先にどうぞですよ…
 ゆかりさんが出てきた頃にはシーフードソースも出来ますから、そしたらば後はパスタを茹でて和えるだけですから…」
 と、わたしはそう説明をする。

「え、そ、そうなの?…」
 ゆかりさんは不思議そうな顔をしてきた。

「はい、意外に簡単なんですよぉ…
 だけらゆかりさんお先にシャワーどうぞ…」

「あ、うん、じゃあ、そうするね」
 ゆかりさんはそう呟き、そしてシャワールームへと消え行ったのだ。

 ホント、ゆかりさんは可愛いわ…

 
 


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