
出会い系サイトのレイプマン
第1章 レイプマン登場
黒田明の運転して来た白いクラウンは、高滝神社の鳥居の門近くに、駐車されていた。田中理沙は白いクラウンのドアのカギを開けて、素早くエンジンを始動させた。白いクラウンは高滝神社の方角を向いていて、このまま道なりに走行しても、100メートルも走行すれば、高滝ダムの堤防で行き止まりだ。白いクラウンの向きを変えて、旧道48号線に戻る必要があった。道幅は2、7メートルしかないので、その場で切り返しは出来なかった。道幅が狭いわね、バックで下がって、車の向きを変えるしかないわね、田中理沙は車の免許は持っているが、ほとんどペーパードライバー。休日に母親が乗っている軽自動車を借りて運転する程度だった。クラウンは車体が大きくて、慣れない人では、車間距離がつかみにくい。それは田中理沙も例外ではなかった。林家商店がある十字路までは、約30メートル、バックをしながら車の進む方向に、曲がらないようにするのだが、これが案外難しかった。
