
副業は魔法少女ッ!
第7章 私だけが独りだった
「そうだ、貴女の回復って、処女も再生出来るの?」
「えっ……」
「奥手な貴女には刺激の強い質問だった?興味があるわ、やってみなさい」
「それは、……」
「出来るわよね?身体の表面は、そこまでの状態に戻せるんだし」
獲物を見定める獣同然の、椿紗の目。
彼女の目をつけた女の秘境は、ゆいかの場合、おそらく明珠と身体を重ねる以前と、大して変わっていない。友人らから聞いていたほど痛みを伴わなかったし、もとより異物を受け入れる場所には、個人差がある。
この数十時間の出来事も、実は概念に過ぎなかった可能性もある。現実世界では、一時間も経過していないのではないか。ここが、半ば作り物の世界だからだ。
それでも、明珠を記憶していた身体に、ノイズが重なっていく。なずなとの関係があったとは言え、愛しか刻んでこなかったのに。
