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刑事とJK

第51章 有人島サバイバル




ガチャ…ギチギチギチギチ…



扉は嫌な音を立てながら開いた


「…何だ?」



〔レィヤ〕


扉を開けた男は顎で、斉藤たちに出るようにサインした



「…」



斉藤と藤野が牢屋から出ようとすると

その手を縄で縛られた




「はぁ?」



牢屋は地下に造られていた。
そのまま、斉藤と藤野は地上に上がった



外は日が暮れかかっている




歩け

と、背中を押される


「こいつら…どこ連れていく気だ?」


「処刑場?」



「冗談じゃねぇよ…」





歩かされ、明かりが見えてきた


どうやら火を焚いているらしい


「火あぶりの刑か~
死ぬ前にもっかい真理子とやりたかった~」



「うっせぇ」





しかし、火の周りはまるで祭のように賑やかである



人々はポコポコと太鼓を叩いたり、踊ったりしている




「そんなに俺らに死んで欲しいのか!!」




「…いや、待て」




自分と、火を挟んで反対側に…



ゆうひ!!!





「ゆうひ!!!」



斉藤の呼び声に、ゆうひはハッと顔を上げた



『斉藤!!!』



斉藤のもとへ走り出そうとしたゆうひの腕を
隣に座っていた男…シーザが掴んで止めた



「な…んだ、あの野郎は…!?」




その時、横から大爆笑する声が聞こえた



パッと振り向くと、笑っていたのは南だった



「何笑ってやがる!!」



「いや、だって…はははっ
お前が捕まってるの見るのウケる、囚人じゃないか、ははははっ」


と、腹を抱えて笑う南を、飛鳥がシバいた



「笑い事じゃないでしょ!!」





「…シゲ、今どういう状況なんだ?」



「実は…」



シゲは斉藤に駆け寄ったが、周りにいた男たちに阻まれた






〔ディイラースン〕



シーザがそう言うと、辺りのお祭り騒ぎがシン…と静まった





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