
刑事とJK
第46章 あたしがあなたを好きなんだ
「どうしたんだ?」
「んと、この前のお礼しようと思って」
飛鳥は鞄から紙袋を取り出した
それを斉藤に手渡す
「…なんだこれ?」
「いらないかもしれないけど」
「開けていいのか?」
「うん、いいよ」
袋からはビーズで作った小さなキーホルダー
「自分で作ったのか?」
「うん、下手だけど…」
「いいや、器用なもんだよ。ありがとな」
「……///」
南は不愉快だった
…何で、斉藤の周りには弥生に似た女ばっかり寄ってくるんだ…?
「…チッ」
南はガンッと机を蹴って部屋から出て行った
「…何だあいつ?」
「……」
―――――――――――
南は喫煙所でタバコを吹かしていた
フウーッと煙を吐く
「ゲホ、ゲホッ
臭っ!!」
南が振り向くと、そこには飛鳥がいた
「あ…」
南はタバコの火を消した
「飛鳥…さん、だったっけ?」
「うん、あたしも名前覚えたよ、南さんっ」
飛鳥はイシシっと笑った
「ってか意外。
南さんって見た目健全そうなのに、タバコ吸うんだ…」
「苦手?」
「まあね」
南は苦笑した
「弥生も…タバコ嫌いだったから、あいつの前では吸わなかったよ」
「そうなんだ…」
「で、何か?」
「うん、南さんとお話したいなーって思って」
「斉藤は、もういいのか?」
「渡したいものは渡せたしね」
飛鳥はVサインを作った
