
刑事とJK
第26章 副担任
「皆さんおはよう」
おはようございます…とバラバラ返事が来る
「夏休み中はしっかり勉強出来たんでしょうねぇ?
皆さん、受験生って自覚ありますか?」
してないし…
自覚もない
「まぁ、それは置いといて…、今日から新しい先生がうちのクラスに副担任として入られます」
クラス中がざわめき出した
こんな夏休み明けから、新しい先生が来るなんてそうそうない
たいていは4月にあることだ
「静かにー。今から先生に入って来てもらいます、先生、よろしくお願いします」
前の扉がガラッと開いた
みんなの視線が集中する
入って来た先生は
背が高く、スラッとしてスタイルがいい
スーツをきちんと着こなし、眼鏡を掛けている斉藤だった
ん?
斉藤!!!!????
ゆうひは目を凝らした
1番後ろの席だったので、見えてないのかもしれない…
しかし、新しい先生は眼鏡を掛けた斉藤にしか見えない
教室から黄色い歓声が飛び交った
「え、カッコイイ///」「やば、イケメン」「うおー男前じゃん、負けた~」
とか、女子も男子もキャーキャー言っている
ちょっと鼻高々♪
いや、でも何で斉藤が…!?
学校の副担任!!??
あ、もしかしたら斉藤のそっくりさんかもしれないしね
斉藤がこんなとこ来るはずないよね
斉藤と思しい先生は、前に立って教壇に手をついた
「はじめまして、今日からみんなの副担任になった斉藤だ、よろしく!!」
斉藤だった…。
いや…でも生き別れの双子のお兄さん、とかいう説もあるかもしれないし…
斉藤の双子のお兄さんかもしれない先生は、教室をぐるっと見渡した
するとゆうひと目が合った
斉藤の双子の(略)先生は、口をポカンと開けた
あたしと顔見知り…
100%斉藤で間違いない。
