先輩!彼氏にしてください!
第9章 青春の文化祭
「なんかしたの? ほのか」
「……………まぁ、したっちゃした、けど……」
「え…? 後輩くんが傷付くこと?」
それが分からない。
心当たりはキスくらいだし。
てかその前に谷川くんは私に対して散々色々してきてたんだけど。
「知らない」
本当に最悪だ。
どうして、『好きかも』って思った途端にこんなことになるの。
もしかして、嫌がる私に無理やり色々するのが好きだったとか?
ちょっと私が自分からキスしたりしたもんだから、冷めた…とか。
でも、もっと前に美術室で始めて私からキスした時は、喜んでいたように見えたけど。
「………変人の考えることなんか分かんない」
「うーん……でも、放課後は生徒会で会ったりするんじゃないの? 明日文化祭だし、色々と大詰めでしょ」
「そうだけど……。まぁ分かりやすく避けられてる」
「へぇー」と声を上げた麻理はそのまま天井を見上げる。
「立場逆転かー」
「……それは違うでしょ。私別に谷川くんに付き纏ったりとかしてないし」
「いや、まぁそれはそうだけどさ」
そう言いながら、麻理は私の背後を見て軽く目を見開くと、フフっと笑ってまた私のことを見た。
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