
天空のアルカディア
第4章 誓い
「マリアさん達はここで待っていて下さい」
片方のライは魔法で司祭の口と手足を縛り付け、マリア達に振り返る
「ライさん…?」
普段と口調の違う彼に2人は戸惑うと
「あぁ、私はマスターの分身体です。魔族の方はマスターが相手をしていますが、その…」
分身体のライは少しよどむ
「邪魔になる、そういう事ですね?」
マリアは覗き込むように分身体を見る
「そうです。自分の身を守る事すらままならない貴女達が行っても危ないだけですので…」
分身体の言葉にマリアとターナは俯き、落ち込んだ
守られてばかりの自分達を戒めるように唇を噛みながら
「ですが…貴女達はそれでいいと思います」
2人は顔を上げる
「マスターが戦う強さを持つように貴女達には違う強さがあります」
一拍置いて言葉を続ける
「戦う強さが全てではありません、マスターには出来ない、貴女達それぞれが出来る事をすればいいんです」
「でも、私達は守られてばかりで…」
「人は1人で全ては持ちません。足りないモノを補い合う…それが人なんですから」
何かを考えるように俯く2人
「マリアさん、貴女は王女として貴女にしか出来ない事を…ターナさん、貴女は彼女の侍女として貴女の出来る事を…」
2人は顔を上げた
「貴女達の未来を繋ぐ為にマスターは戦っているのですから」
2人は顔を見合わせ、同時に頷く
そして走り出した
インプが吹き飛ばされた方へ
制止する暇もなく彼女達は行ってしまった
「結局行きますか…それが貴女達の選択なら止める事は出来ませんね」
分身体はゆっくりと姿がかすみ、消えてゆく
「貴女達とならマスターは………」
最後に光の珠となって分身体は消えた
片方のライは魔法で司祭の口と手足を縛り付け、マリア達に振り返る
「ライさん…?」
普段と口調の違う彼に2人は戸惑うと
「あぁ、私はマスターの分身体です。魔族の方はマスターが相手をしていますが、その…」
分身体のライは少しよどむ
「邪魔になる、そういう事ですね?」
マリアは覗き込むように分身体を見る
「そうです。自分の身を守る事すらままならない貴女達が行っても危ないだけですので…」
分身体の言葉にマリアとターナは俯き、落ち込んだ
守られてばかりの自分達を戒めるように唇を噛みながら
「ですが…貴女達はそれでいいと思います」
2人は顔を上げる
「マスターが戦う強さを持つように貴女達には違う強さがあります」
一拍置いて言葉を続ける
「戦う強さが全てではありません、マスターには出来ない、貴女達それぞれが出来る事をすればいいんです」
「でも、私達は守られてばかりで…」
「人は1人で全ては持ちません。足りないモノを補い合う…それが人なんですから」
何かを考えるように俯く2人
「マリアさん、貴女は王女として貴女にしか出来ない事を…ターナさん、貴女は彼女の侍女として貴女の出来る事を…」
2人は顔を上げた
「貴女達の未来を繋ぐ為にマスターは戦っているのですから」
2人は顔を見合わせ、同時に頷く
そして走り出した
インプが吹き飛ばされた方へ
制止する暇もなく彼女達は行ってしまった
「結局行きますか…それが貴女達の選択なら止める事は出来ませんね」
分身体はゆっくりと姿がかすみ、消えてゆく
「貴女達とならマスターは………」
最後に光の珠となって分身体は消えた
